けいまさんですけど

死ぬ気でやってりゃ、そりゃ死ぬわ

はじめに

とあるD言語の先輩が映画観まくってたので、久々に行くかーと行き始めた2015年でした。
今年6本くらい観ていて、まぁまぁハイペースだなーという感じ。
12月は007やらスターウォーズやらやっているようなので、もう1本くらい観たいな、と思う。

というわけで、2015年に観た映画の感想を書きます。
Twitterとかではネタバレになるし角が立つのを避けて控えていたのだけど、流石に上映から随分経った作品については遠慮無く書きます。
ネタバレが嫌な人は読むのを控えたほうが良いかもしれません。

0. 楽園追放

2014年11月の映画でしたが、今年ガッツリ映画を見始めたきっかけともなった作品なので。

マチ★アソビやらAnimeJapanやらで映像や等身大フィギュアやら「脚本虚淵玄」の文字を見ていた第一印象としては、
「まぁ俺は見ないだろうなぁ・・・」と正直思っていた。
どうせこの可愛いあざとい娘が片腕欠損したり仲間が死んだりするんでしょ?と。
そして精神がボロボロになってソウルジェムが濁って小動物が講釈垂れてホムラチャン

ところがいざ上映されてTwitterを見ると、かなり高評価。
SFモノが好きな俺としては、その感想ツイートを読むほどに見に行きたさが増していったので、
上映開始からある程度経って遂にバルト9で観てきました。

感想としては「とても良かった」。
まず誰も死なない、ケガはしてたかもしれないけれど、誰も死んでないのが良い。
いやまぁ必要な死という喪失は必要かもしれないんだけど、最近は感情移入している側を排除することの喪失感で作品を厚く「見せかける」ものが氾濫している気はしていて、そういうのって自分にとってはとても疲れるんですよね。
まぁ皮肉にも近年のそういう流れを作ったであろう(と俺が勝手に思っている)始まりである「脚本虚淵玄」がこういう作品を描くというのはビックリです。凄い人だと思った。

「従順であるならば地位と名誉が手に入るが自我やシステムへの反論は排除され、その地位と名誉もデジタルな有限の世界」と、
「貧しいし不便だし泥臭いし若干行き詰まっているが、有史以来の自由さ奔放さが生々しく生き残っているアナログな世界」との対比は、
デジタルに浸かっている自分からすると色々と考えさせられる作品だった。

ちなみに、この作品は「フル3Dアニメーションの先駆け」のような趣旨のことを自称している作品で、すべてが3D描画。
キャラからロボットから背景まで全て。
まぁでも同時期公開の作品もおそらくはフル3Dだったけれどな、あれはアニメーションという売り方ではなかったけれど。

1. PSYCHO-PASS

今年1本目はサイコパス。

PSYCHO-PASSはアニメの第1シーズン(IG制作)を途中まで観ていてドハマりした。
近年むしろ珍しい萌えに寄っていないアニメで(ヒロインの常守朱に色気があんまないのがいらんこと考えなくて良いw)、
本格的な刑事SFモノだったと思った。
犯人に追い詰められるところから反転し追い詰めていく終盤の転換は唸った。

PSYCHO-PASSの第2シーズン(タツノコ制作)もちゃんと全部見た。
まあ色々と言われているようですが、藤原啓治のマザコンサイコパスキャラは良かったですね。
ただラスボス格の人が良すぎてもやもやーっとしましたね。まぁそういう作品なんですが。

さて映画のPSYCHO-PASSは、「第1シーズンからのストーリーの繋がり+第2シーズンのキャラクター」という位置づけのようです。
それが公式設定かどうかは分かりませんが、まぁ観た人みんなそう思ってるんじゃないですか?

感想としては「良かった」。

シビュラシステムがアジアに輸出されるーみたいな話で、
そのシステム導入を阻もうとする反政府ゲリラがおりー、
じつは狡噛が絡んでいてー、狡噛はテロリスト側でー、
常守は狡噛操作に行くんだが色々巻き込まれてー、
でも実はシステムが政府側に改ざんされていてー、
独裁政権の虐殺の理由付けにされていてー、
でもシビュラシステムはお見通しでー。
みたいな話だったように記憶しているんだけど。

いや面白かったんだけど、なんかラスボスクラスの動機付けが薄いというか。
第1シーズンのあいつも、第2シーズンの彼も、マッドなんだけど悪人なりの理がある。
でも映画の悪い人たちは薄っぺらい。娯楽目的だったり雇われているから、だったり。

PSYCHO-PASSは楽園追放と異なり、人はバッタバッタ死んでいくんですが、
悪人のカラーが濃ければ濃いほど、排除されたときの安堵感とこれで良かったのか感があると思うんですよ。
ただ映画はたかだか2時間くらいだから、そこまで出来なかったかなー?という。

まぁでも良かったし、一時期の踊る大捜査線みたいに定期的に続編つくって映画やっても良いと思った。

余談だが、この作品をTOHOシネマズ日本橋の大スクリーンの後ろで見たときに映像がぼやけて見えたので、眼鏡を付ける決意をした。。

2. 蒼き鋼のアルペジオ DC

アニメ版「蒼き鋼のアルペジオ」を見ていて、とても良かったので映画も楽しみにしておりました。
まぁアニメ版も序盤はよく出来ていたけれど、終盤ちょっとご都合的かな?というか、
過度にフィクションに寄りすぎたのが鼻につく感じではあったけれど。。
まぁとても良かった作品です。

映画版は2部構成で、前半となるDCを見ました。
映画はアニメの続きという位置づけです。DCは終盤いくらかの時間がアニメにはないシナリオとなっているらしい。

感想は「良かった」。

この「良かった」は、「ファンが見て怒らない出来で良かったね」というくらいの意味で、個人的にはあんま良くなかった。

どこまで「サイエンス(現実)」寄りか、「フィクション(創作)」寄りか、というさじ加減は難しい気がするんですよ。
アルペジオのジャンルはSF、ではないと思うし、しょせん(3D)アニメなんでリアルさってどうでもええやろ?ってところはあるんですが。
映画終盤のアニメ版から外れていよいよオリジナルシナリオで、というところで、
超重力砲をお互いが撃って相殺して海が乱れるところでイオナがなんか理屈を説明しているんですが、本当に心底余計なことを・・・と。
見たら分かることだし、これまで霧の艦隊の物理無視攻撃に講釈垂れてなかったじゃんか!と。
例えば魔法使いモノで箒にまたがれば空は飛べるし杖を振るえば魔法が出るんですよ。
そしてアルペジオという作品はこれまで霧の艦隊は物理無視できるんだという合意があったはずなんです。
ただ、なんであそこで4次元空間がどうのという講釈が出てきたのか謎すぎた。なんでか急にメタっぽくなったというか。。
かなり手厳しく言うが、あれでだいぶ白けてしまったというのが正直な感想です。

ちなみに前半部分はアニメと同じようなシーンだったので、そこでの評価は、ない。だって既知だしね。。

そのあと中田譲治ボイスの群像パパが出てきて、ほぉーどうなるー?という感じだった。
でも結局後半見に行けてないんですよね。。。
後半をちゃんと見てたら評価変わっただろうか?うーむ。

3. マッドマックス 怒りのデスロード

かつての伝説の名作であり、前作は俺が生まれる前に上映されているというんだから、ジョージ・ミラーという監督は偉大ですね。
まぁ過去3作観てないんだけど。。。
そんな監督がまさか27年ぶりにマッドマックスシリーズの続編を撮るっていうんだから凄い。

んで、俺は過去3作観てないし思い入れも特になかったのだけど、
これまたTwitterで「ヤバい」という感想ばかりが流れてきて、でも具体的な内容が一切流れてこない。
これは観に行ったほうが良いな、ということで観に行った作品です。

感想は「サイコー!」。
この作品、さっきのPSYCHO-PASSでやたら「悪役とは・・・」みたいな講釈を垂れといて言うのもアレですが、ストーリー自体は普通なんですよね。
逃げて、帰ってくる話なんですよ。でも帰るまでに悪人をぶっ殺して圧政終了みたいな。これからはフュリオサの時代だーみたいな。

ただ、絵の描き方とか爆発とか世界観が独特。イカレてる。V8!V8!とかもうどういう発想したら出てくるんだソレ、という。
出てくるキャラ全てが個性的であり、印象的。
この映画は珍しく主人公が主人公してない。あんま喋らない。むしろ彼視点での映画でしかないというか。
いづれにせよ世界観がヤバすぎる。上映時間ずっと口を開けていた気がする。

主人公が時折見る追憶、過去3作見てたら理解できるのかな?と思い無視していたんだけど、
3作見てる人でも理解できなくて、よく調べたら映画上映前のコミックに出てきたキャラらしく、そんなん知るかよーwww

PSYCHO-PASS評で垂れていた悪人の理みたいな講釈も、マッドマックスの悪人はちゃんと悪人の理があるし、
弱者たる一般市民である我々にとっては、彼が排除されたら幸福になると思わせる要素たっぷりで、
そして終盤きっちりと排除されて我々に安堵感を届けてくれた。彼は勤めを果たした。

マッドマックス、好きになりました。とはいえ過去作を観たいとは思わないのは不思議w
まだ何本か撮るって監督は言っているので、今後が楽しみです。

余談ですが、核戦争後の世界というのも好きですね。Falloutとかも世界観が似ている気がする。
日本人は広島とか長崎のことを知っているから、なかなかそこからファンタジーを作るのを逃げる傾向にあると思う。
いやむしろ、他のことなら想像力豊かなのに、こと核が絡むとやたらと現実に束縛されるというか。
はだしのゲンだって、ムチャクチャやってるけれどファンタジーじゃない。
ゴジラは水爆から生まれているファンタジーだけど、ポスト核の世界じゃない。
大した問題ではないけれど、日本人はポスト核の世界をファンタジーとして描くことはしばらくムリだと思いますね。
(とかえらそうな事を書くと、あとで「こういう作品がある」って指摘されて恥をかくんだよな。。。w)

でも海外はそういう遠慮が一切無い。
単に原爆を喰らってないからか、それとも現実と創作にきっぱり線引きできているのか、それは分からないけれど。
でも911のときに映画が自粛されたりしていたから、おそらくは前者なんじゃないかなぁ、って気はします。

更に余談ですが、この映画で初めてIMAX 3Dを体験した。凄かった。エンターテイメントだったw

4. ピクセル

海外では2014年だか15年初めに公開されていた、レトロゲームにフォーカスした作品。
例えばパックマンが街を動き回って破壊するとか、ギャラガとかPONGとかドンキーコングとかが出まくる。
ソニーピクチャーズが絡んでいるのに任天堂版権モノが出てきているあたりがよく頑張ったなーと思った。
これ実は一昔前に流行った、レトロゲームのキャラが街を破壊しまくるファンムービーが基になっているらしい。それ見た見た。

感想は「まぁまぁ良かった」。

レトロゲームが出てきて、かつてのドット絵が人類に襲いかかるという構図を単に見るだけの映像作品ならまぁ良いんだけど。
とはいえ、所謂ハリウッドムービーの体裁はなっていて、単位は出るくらいの点数はあるんだけど、
今年見た映画って極めてちゃんとしたものが多くて、並のシナリオだと物足りないんだよねぇ。という目の肥えた視聴者目線。

でもまぁ金曜ロードショーとかでやってたら楽しめるのではないかと。
オタクが一般人から褒められる構図とかがあるので、迫害されていたオタクはそれを見て在りし日の青春に思いを馳せてみては。
まぁハシゴ外されるシーンもあるんですがね!

ちなみにこれもIMAX 3Dで見た。

5. キングスマン

これは映画好きな知り合いのツイートで存在を知ったのですが、映画を見るまで一切事前情報を仕入れず見てきました。
それくらい自分のアンテナ外の作品だったのですが。。。

どういう映画かというと、キングスマンはポップな007です。
ただ、既に諜報機関の一員であるボンドが奮闘する007シリーズとは違い、
キングスマンはいろいろあって出会った英国紳士が実は諜報機関の一員で、
いろいろあって主人公も独立諜報機関の一員となるべく訓練を積んだり試験をパスしていくなか、
世界ではジョブズっぽい西海岸のIT企業社長みたいな人が世界に危機をもたらす。それを阻止するという話。

感想は「サイコー!」。
前期イチオシがマッドマックスなら、後期イチオシはキングスマンです。

主人公が出会う英国紳士は、「英国王のスピーチ」などのコリン・ファースで、見た目が紳士ぴったり。
そんな英国紳士がいろいろ訳あって300人斬りみたいなことをするシーンは市民死にまくってるのに最高の映像美で非常に良かった。
終盤のいろいろ訳あって人の首が連鎖爆発するシーン、ビーチで市民が殴り合いを繰り広げるシーンも、
バイオレンスなのに美しいという不思議な感覚だった。
スパイ道具も凝っているし、ギャグ要素も多い。昔の007を見ている感覚だった。

気になる点は、そのあと訳あって主人公が紳士を引き継ぐのだけど、アサルトライフルを抱えて走る姿がややモタモタしているというか。
なんかのオマージュな気もするけれどね。。

スタッフロールで立ち上がって「Foo〜〜〜」って言いながら拍手しかけた作品でしたw
爽快感が凄い作品なので、見てない人は是非に。

これはヒューマックスシネマ池袋で見たけど、ちょうどハロウィンの日で街がうっとおしい感じだった。

6. ジョン・ウィック

ジョン・ウィックは、2014年に海外で公開されていた映画で、これは当初から日本でもやると聞いていた。
これはキアヌ・リーブスが出ると言うことで、非常に心待ちにしておりました。
この作品は、キアヌが演じる引退した殺し屋が、愛犬をギャングに殺されて、復讐の鬼になるという話です。

感想は「とても良かった」。

ジョン・ウィック、嫁の形見の犬を殺された伝説の殺し屋の話とも言えるし、バカ息子がやらかしたせいで滅ぼされたマフィアの話とも言えるし、金に目が眩んで業界の掟を破った結果この世から干される話とも言える。
民話のような性質があるな、と思いました。

ぶっちゃけ、物語の本旨はあんまどうでもよくて、というか愛犬を殺した段階であいつは死ぬ運命にあったわけですよ。
なので、あいつが死んだ後に報復の連鎖が始まり、結果としてギャング団は滅ぼされてしまう。そういう話はあらすじを読めば見えてくる。
一方で、殺し屋の世界が描かれていて、案外義理と人情で構成されているんだというところや、
主人公は生きるレジェンドで一目置かれているというところから、引退する前は非常に好かれていたんだろうな、というところを想像させたりとか、
そういうバックストーリーがとても魅力的だった。

続編を撮る話があるようで、楽しみにして待ちたいと思います。

番外:見たかったけど機会を逃した映画

上映されるという情報を得たときはテンション高かったのに、結局見に行けなかった作品が以下。

  • アルペジオ cadenza
    • dcの個人的評価が高くなかったので腰が重くなってしまった。。
  • 屍者の帝国
    • 見に行きたかったんだけど機会を逃した。
    • 原作の終盤のメチャクチャになるところ、個人的にはアルペジオDCと似た理由で白けたのだけど、動画ではどうなっているのかは気になる。
  • ハーモニー
    • 原作未見の為モチベーションが。。
  • 虐殺器官
    • まぁこれは俺マターというよりはマングローブが倒産したので。。
    • これの為にスタジオを作って造り切る決断をしたのは凄いと思った。

まとめ

2016年も良作と出会うことが出来ればいいなー。あと爆音上映行ってみたい。