はじめに

この記事は AliExpressの中華パーツでNASを新しくしてみた2023 の続編です。

あれから2年が経過し、現状どうなっているのかをお伝えしたいと思った次第です。

現在の機材構成

現在の機材構成はこちら・・・。

※ HDDは購入金額に含まれていません。だいたい6TBのHDDを使ってるので、14,000円くらい×台数かな。

分類 商品 購入金額 販路
ケース Jonsbo N3 17,986円 アリエク
マザーボード CW-NAS-ADLN-K 28,203円 アリエク
クーラー Noctua NH-L9I-CH-BK 9,980円 ヨドバシ
メモリー Corsair DDR5 SODIMM 4800MHz 32GB 14,040円 ヨドバシ
電源 SST-SX500-G-Rev 15,971円 アマゾン
ストレージ(M.2) (あとで調べる)なんか1TBのM.2 SSDが2枚 ? ?
ストレージ(HDD) 6TBのHDDが7台と3TBのHDDが1台 ざっくり14,000 * 8 色々
その他 ATX用電源延長ケーブル 824円 アマゾン
TP-Link Tapo P110M 1,600円 アマゾン
合計 88,604円

で、前回の構成がこちらなのですが・・・。

分類 商品 購入金額(うち送料)
ケース Jonsbo N2 17,637円 (5,932円)
マザーボード “CW-J6-NAS” 20,141円 (無料)
メモリー PUSKILL DDR4-3200 SODIMM 32GB (1枚目) 6,100円 (無料)
PUSKILL 32GB (2枚目) ※ 7,184円 (無料)
電源 SST-ST30SF-V2 7,980円 (無料)
その他 SATAケーブル 1,750円 (291円)
合計 60,792円

完全に入れ替わってるじゃねーか!

というか、 ほぼ新規で作ってるようなもんじゃねーか!

というわけで、パーツを解説していきます。

パーツ解説

ケース: Jonsbo N2 -> Jonsbo N3

https://s.click.aliexpress.com/e/_c4cYG0PT

Jonsbo N2はHDDが5台入れることができるですが、Unraidのパリティ1台使う構成だと実稼働4台になり、 6TB×4台=24TB というのは、構成の遊びの幅が狭く、ちょっと物足りないと感じていました。

Jonsbo N3は、HDDが8台入ります。サイズをギリギリまで使ってここまで収容するのは凄い。ざっと直列でも 6TB×7台=42TB 格納できる。えぐい。用途に応じて4台+4台みたいな構成もできるので、いろいろと遊び甲斐がありそうです。

このケースについてちょっと気になったのは、電源のケツが筐体外に出ずに、ケーブルを引き回すので、電源供給を絶つための手段はケーブルを抜く以外にとれないことがあります。電源スイッチをOFFにしたほうが安全そうに見えるので、そこが若干の気になりポイントではあります。

ちなみに、JonsboのNシリーズはいまのところN6まで出ています。N5で脅威の12台搭載(その代わり幅奥行き高さもそれなりにデカくなった)だったのが、N6では9台搭載になっていたりします。グラボが載せやすくなっていて、ローカルLLMサーバーとしても使い勝手良いようなコンセプトを感じますね。。。!

https://www.jonsbo.com/en/products/N6Black.html

https://s.click.aliexpress.com/e/_c3JFgXG1

マザーボード: CW-J6-NAS -> CW-NAS-ADLN-K

https://cwwk.net/products/cwwk-12th-gen-i3-n305-n100-2-intel-i226-v-2-5g-nas-motherboard-6-sata3-0-6-bay-soft-rout-1-ddr5-4800mhz-firewall-itx-mainboard

https://s.click.aliexpress.com/e/_c4FNj3ad

CW-J6-NASは、Celeron J6413を搭載していて、DDR4メモリーを64GBぶん認識するマザーボードでした。

CW-NAS-ADLN-Kは、AlderLake-NなN100を搭載していて、DDR5メモリーが32GBぶん認識するマザーボードです。

前回の記事で僕が興味持っていたやつなんですが、なんだかんだ結局買っちゃった次第です。

省エネな割にパワフルなのがウリなんですが、あんまりそれを感じるほど使い込めていないのがアレですね。。。いちおうトランスコーディングシステムをDockerで構築し、N100のGPUを使ってトランスコードさせたりとかはやらせたてみています。

システムの信頼性はちょっと微妙です。当初メモリーは認識してはいたのだけど、長時間動かすと謎にカーネルパニックを起こし、安定させるまでだいぶ苦労しました。当時は原因不明でだいぶ困りました。結局メモリークロックを下げることで劇的に安定させることが出来ました。よかったよかった。

この記事を書くために色々調べたのですが、流石にアリエクでも流通数が減ってきているので、欲しい人はお早めに。

それか、SATAじゃなくてSASを採用することで8ポート出しているNASが出てきているので、それを買うのもアリかも知れません。

https://cwwk.net/products/cwwk-eight-slot-10g-nas-motherboard-n150-n305-n355-dual-2-5g-network-card-10g-10g-port-single-ddr5-dual-nvme-nas-motherboard

(良さそうなアリエクのストアが見つからなかったのでリンクは控えておきます :bow: )

メモリー: Corsair DDR5 SODIMM 4800MHz 32GB

まぁDDR5しか認識しないシステムなので載せられる上限までのやつを特に考えもせずに買いました。

前述した相性の問題で苦労しましたが、クロックを定格よりも下げたことで安定しました。

ところで、いまこれを書いている時点での新品価格が65,000円だったり、ヨドバシの最終売値がほぼ9万円とかだったりで、ちょっとゾッとするくらいの高騰ぶりで、恐ろしいですね・・・!

電源: SST-ST30SF-V2 -> SST-SX500-G-Rev

Silver Stone SFXシリーズ 80PLUS Gold認証 電源 500W SST-SX500-G-Rev amazon.co.jp

謎のカーネルパニックの原因が電源だと早とちりして、300W電源から500W電源に格上げしたんですが、まぁ意味なかったですね。。。

後述するワットトラッカーで見る限り、HDDが全て稼働しても75Wくらいなので、ぜんぜん300W電源で足りると思いました。しょんぼり。

まぁでも大は小を兼ねるし、たぶん大容量の電源だからといって損をすることはない気はするので、まぁいいか!

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これは本来はIoTで遠隔でコンセントの電流を流したり遮断したり出来る機器で、有名どころだとSwitchbotのアレとかあるんですが、Switchbotのアレは長く使っていると壊れるので、じゃあTP-Linkのコレはどうなんだろう?と思って使っている次第です。

いまのところちゃんと動いているので良さそうか?将来どうなるかはなんとも言えないですが、満足しています。

電力消費量や(予め指定した金額をもとに算出する)電気代確認機能などがあります。

現状の気づき

10GbEネットワークの対応(したいけどできない)

2025年に、フレッツ光クロスが開通している物件に引っ越しました(物件選びは回線速度がしっかり出るものを厳選しました。某ライオン系のマンションはいまだにVDSLだったりするのな・・・)。

そんなわけでLAN側に10GbE環境を構築したのですが、残念ながらゲームをしたりするWindowsマシンだけが10GbEでインターネットに出れるだけの環境になっています。

NASが10GbEを享受できれば最高なんですが、このシステムのマザーボードは2.5GbE LANのみの対応となっております。また、PCIeスロットは今はSATA HDDの増設用カードで埋められてしまっています。

けれども、M.2からSATAポートを生やすボードがあったりするらしいので、周辺機器の構成を見直したら、もしかすると2026年にはNASも10GbE開通しているかも・・・?

SATA 増設 M.2から 6ポート SATA3.0 ASM1166 拡張カード Mキー PCIe M.2対応 Windows 10/11 Windows Server 2016/2019/2022 Linux FreeBSD 対応 amazon.co.jp

しゃーなしで、 SMB Multichannel を使っている

そんなわけで10GbE NAS計画は頓挫したのですが、このマザーボードには2.5GbEポートが2つあるので、ボンディング(またはリンクアグリゲーション/LACP)すれば5Gbpsや!というわけで色々見てみたものの、そううまくはいかなかった。

  • まず、LACPを組めるスイッチが限られていること。今回はたまたま対応していた。
  • 次に、単に2本LANケーブルをサーバー・スイッチ間をつないだだけでは動作しない。それぞれで有効化する必要がある。
  • しかし、LACPを組めたとしても、マルチセッションじゃないと意味が無い。そしてSMBは原則シングルセッションである。オワタ
  • 要するに、使える回線の上限は 2.5G+2.5=5.0G となるんだけど、それは全部のセッション合計であって、単一セッションの上限は 2.5G まで。

ChatGPTと壁打ちしながらそのことが分かり、だいぶ落胆したのだけれど、どうやらSMB Multichannelなるものがあることを知った。

  • これは、クライアントとサーバー間の経路が多重だったらセッションを複数つくって通信が出来るという機能である。
  • ただ、経路の多重化のためには、サーバー側だけで無くクライアント側もNICを複数もっている必要がある。
  • 幸い、僕の使っているWindowsは、10GbE用のSFP+ NICカードの他に、2.5GbEカード(マザーボードから出ているポート)が余っていたので、それをNAS側のポートと直挿しにしてSMB Multichannelを構築しました。
  • でも理論最速値が出たり出なかったりでなかなか難しい。やはり10GbE構築すべきか。。。

アリエクで買ったSATAケーブルのせいでCRC DMAエラーが出やすくなってしまった

前回の記事で紹介したSATAケーブルは、確かに細くて取り回しが良かったのですが。

https://www.aliexpress.com/item/1005005604412195.html

こいつを使っているとCRCエラーがめっちゃ出るようになってしまい(これも原因究明が大変だった・・・)、結局SATAケーブルはぜんぶ入れ替えることになってしまいました。。。

原因不明の再起動が行われることがちょいちょいある

これは現時点で悩んでいることなのですが、原因不明の再起動が走ることがあり、悩んでいます。

不意に再起動すると、HDDのチェック処理が走ってしまってムダにHDDをすり減らしてしまうんですよね。。。

ただ、直近またCRCエラーが出まくっているので、これが原因かなぁ?と思っています。SATAケーブルを入れ替えて直ればいいなぁ。

ギャラリー

終わりに

ここ最近のPCパーツの値上がりがエグくてビビった。

DRAMの値上がりもそうだし、円安もそうだけど、なかなかアウェーな状況が続きますね。

私は、まだHDDが安いときに買った2台が予備としてあるのですが、あんま壊れないでほしいなぁと思う次第でございます。

ところで、元々NASに使っていたケース・パーツなんですが、フリマサイト等で売却しました/しているところです。どなたかのところで役立っているといいなあ。